STAGE.19 闇の中の月

盾が溶けてしまったために、零号機の全身でシンジの初号機を守るレイ。
その時、ポジトロン・ライフルの再充填と標準のセットが完了し、警告音が鳴り響く。
引き金を引くシンジ。

ビームは使徒をまっすぐに貫いた。
使徒は炎を上げながら活動を停止する。
使徒のドリルは、ネルフ本部に到達する直前で止まった。

急いで綾波の救出に向かうシンジ。
彼女が入っているエントリープラグを手でこじあげようとする。
自分の手が焼けるのも気にせずに、加熱された取っ手をつかむと、渾身の力で回転させた。

綾波は無事だった。しかし助けに来たのがゲンドウではなくシンジであることに、一瞬戸惑う。

うれし涙を流すシンジ。それを理解できない綾波。
うれしい時にも涙がでるということを、このとき彼女は初めて知ったのだった。
綾波本人もうれしいのだが、どんな顔をすればよいのかわからないという。
うれしい時は笑うんだとシンジがいうと、綾波は微笑んでみせた。

綾波の笑顔に照れるシンジだったが、彼の心は、いまだ暗闇にいた。
しかし、暗闇で輝く満月を見て、かすかな希望を感じはじめるのだった。

第3巻 完